まえがき

こんにちは。組織統括本部 GAグループ 総務セクションのMakiです。
私は総務・労務の担当をしており、日々従業員の皆さんが安心して働ける環境を整えることや、給与計算・社会保険手続きなどをしています。
さて今回は「男性の育児休業取得」をテーマに書きたいと思います。

育児休業は一昔前まで、女性社員を対象にした制度として一般的に認知されていました。しかし近年、男性の育児休業を好意的に捉え独自の制度として男性の育児休業を認める企業が増えたこと、社会において男性の育児参加が当たり前という文化の浸透などを背景に「育児・介護休業法」が改正され、男性の育児休業が公式になりました。

リバークレインでも女性に限らず男性の育児休業制度を積極的に活用できるよう、社内制度面などをサポートしています!

男性の育児休業取得率の現状

厚生労働省の「令和2年度雇用均等基本調査」によれば、2020年度の男性の育児休業取得率は12.65%でした。2019年度が7.48%だったため、増加はしていますが、それでも低い数字です。
因みに女性の育児休業取得率は2020年度で81.6%です。

男性が育児にこれまで以上に参加できるようになることを目的とし、国は育休義務化の推進を行っていますが、現状はまだ育児休業を取得する男性は少なく、男性の育児休業取得率のアップが期待されている段階といえます。

そんな中、リバークレインでも男性の育児休業取得が少しづつ増えてきています。
今後も増えるであろう男性の育児休業を応援すべく、法改正のポイントや、育児休業を取得した男性社員の声などをお届けします。

育児・介護休業法改正のポイント

男性の育児休業取得を促進することを主な目的として、令和3年6月に育児・介護休業法が改正され、令和4年4月1日から内容に応じて3段階で施行されることとなりました。その中でも、令和4年10月1日からは、大幅な変更点があります!

令和4年10月1日から施行される法改正

・出生時育児休業「産後パパ育休制度」の創設                                                               「産後パパ育休制度」は、以下のような特徴があります。                                                                       ・育児休業制度とは別に、子の出生後8週以内に最長4週間取得することが可能
・申出期限は原則休業の2週間前まで
・上記期間内に分割して2回取得することが可能
・労使協定を締結している場合に限り、労働者と事業主が合意した範囲内で、事前に調整した上で休業中に就業することが可能                               産後すぐのタイミングで2回に分割して休みを取得できるようにすることで、産後直後に短期間育児休業を取得した後職場に復帰し、配偶者が養育のため里帰りする等のタイミングで再度出生時育児休業を取得するといったことが可能になります。会社との調整も必要ですが、臨機応変に取得することができるようになります!

・育児休業の分割取得                                                                              今までの育児休業制度では分割取得が認められていませんでしたが、今回の改正で育児休業も2回の分割取得が可能となります。分割取得が可能になることによって、夫婦が協力して育児を行いやすくなるのはもちろん、ママの復職を早めることも期待され、ママのキャリアロス期間を短縮できるというメリットもあります。                 

今回の法改正は、男性の育児休業取得促進策が中心で、柔軟な育児休業を夫婦共に取得できる環境を国が整備する一環と言えます。

参考:「育児・介護休業法 改正ポイントのご案内」(厚生労働省リーフレット)

育児休業中の収入はどうなる?

育児休業中は収入が0になってしまうのでは?と心配する人も多いと思いますが、そうではありません!
雇用保険に加入し、一定の要件を満たしていれば、男性でも育児休業給付金を受給できます。
その給付金額は次の計算方法で算出されます。                                                                 取得開始~6カ月:「休業開始時賃金日額」×支給日数×67%                                                         7カ月以降:「休業開始時賃金日額」×支給日数×50%。                                                           そして育児休業中は社会保険料が免除されます!(一定の要件を満たす必要があります)
多少収入は減ってしまいますが、育児休業を取得しても生活が困窮することはなさそうですね!

育児休業体験者インタビュー ~イクメン社員の声~

リバークレインで実際に育児休業を取得したイクメン社員の声をお伝えしたいと思います!

リバークレインで初の、男性社員で育児休業を取得した、R.Hさん ★ 子供2人

ー育休を取得しようと思った理由を教えてくださいー
二人目の誕生で制度を利用させてもらいました。
前回は妻が里帰りだったので取得する必要がなかったのですが、今回は長男の小学校入学とタイミングが重なったことで里帰りの選択肢がなくなり、育休の取得をしようと思いました。

ー育休を取得してよかったことはなんですか?ー
まず、生まれた直後の子供の成長を見ることができたのが良かったです。
長男のときは生後1ヶ月での対面だったのでその間の成長過程を見ることができませんでしたが、今回は誕生直後の赤ちゃんのお世話を楽しむことができました。
また、妻からも1ヶ月間のサポートがあったことを当時感謝してもらい、今でも「あの時取ってもらえて良かった」と言われます。

あとは、取引先に休暇取得の連絡をした際に「いい会社だね」と言っていただき、会社のイメージアップにも多少は繋がったのではと思います。
社内で男性育休取得第1号となりましたが、自分に続いて他の男性社員も育児休業を取得するようになったことも嬉しいです。

ー育休の取得についての不安はありましたか?ー
1番の不安は、管理職である自分がいない期間の業務が、無事回っていくのか?ということでした。
なので、育休取得前に各メンバーへの引き継ぎ事項や、お願いしたい業務については細かくまとめて、残していきました。

金銭面では、育休取得中の収入が減少してしまう不安もありました。給付金制度で戻ってくることもわかっていましたが、給付額の通知をもらうまで不安でした。
その辺りの手続きも初めてだったので、色々調べながら対応してくれた総務の方にも感謝です。

ー育休を取得する前後での職場の上司や同僚、後輩の反応など何かあれば教えてくださいー
社内初の取得ということで一ヶ月休むことへの反応は正直不安でしたが、意外にも前向きに応援してくれる方が多くて驚きました。
上司はもちろん、部内の他メンバーからも「良いね」というコメントをもらえたのがとても嬉しかったです。
同じように小さい子供がいる社員からは「羨ましい」というような言葉をもらったり、若手の社員からは「自分も取りたいと思ってます」という言葉があったりと、あまりネガティブな反応はありませんでした。

ー育休中の仕事のフォロー体制はどうしていましたか?ー
育休に入る前にメンバーへ計画的に引継ぎをしたので、特に大きな問題はありませんでした。
ただ管理職という立場上、一ヶ月の育休中仕事に一切触れないのは色んな意味で不安だったので、時折業務用チャットを確認はして状況を把握するようにしていました。        その結果、復帰後もスムーズに業務に戻れたので良かったです。

今年7月に育児休業を取得した新米パパのY.Kさん ★ 子供1人

ー育休を取得しようと思った理由を教えてくださいー
子供が生まれた最初の期間は一生でその時しかありません。
何ができるかわかりませんでしたが、妻とも相談し人生の経験として制度を利用してみようと思いました。

ー育休を取得してよかったことはなんですか?ー
子供が生まれてからの最初の期間を一緒に過ごせること。
妻は里帰りで実家に居ましたが、妻の実家に通う事により絆が深まったと感じました。

ー育休の取得についての不安はありましたか?ー
役職が付いていることもあり、仕事に穴をあけてしまうのは迷惑になるのではないか? 育児休暇を取って何が出来るのか、仕事をしていた方が良いのではないか? と不安でしたが、自部署のメンバーや、別部署の管理職も、「フォローするよ!」と声を掛けてくれて、安心して育休をとることができました。

ー育休を取得する前後での職場の上司や同僚、後輩の反応など何かあれば教えてくださいー
正直家庭によって育休の考え方は違うと思います。
制度として育休を取ることは可能ですが、既にお子さんがいる家庭で、奥さん一人でこの期間を育ててきた家庭の男性からすると育休を取る必要性を感じない為、休みを取っても意味がないと思われているように感じました。
主婦のメンバーからは、男性が育休をとることに対し、とても素晴らしい!とお声を頂きました。

ー育休中の仕事のフォロー体制はどうしていましたか?ー
業務用チャットは時折確認するようにし、必要があればコメントするようにしていました。
私の場合、類似する業務を行う別部署があり、その部署の管理職の方が、不在の間、自分の部署も合せて管理してもらう事が出来ました。

 

今回はお2人にご協力いただき、男性育休のリアルな声をお伝えしました。
育休をとる男性にとって、休み中の仕事のことなど不安に思ってしまうことも多々あると思いますが、子育ての大変さやそれ以上に男性が子育てに関わることができる素晴らしい制度だと思います。今までリバークレインでは、3名の男性社員が育休を取得しましたが、取得サポートができたこと、また育児に関わる男性がリバークレインでも増えてきたことを個人的にも嬉しく感じました。

さいごに

まだまだ男性の育児休業利用率が低い世の中ですが、リバークレインでは少しづつ男性社員の育児休業の取得が普及しつつあります。
今後もこれまで以上に男性の育児休業取得を促進すべく、社内環境を整えていきたいと思います!!