どうも、かなたです。こんな私でもなんとリバークレインに入社して10年が経過しました。
つまり就職して10年経過です!
10年前の今ごろはこんなに長く仕事をしているとは思っていませんでした。今回は私の業務への考え方についてお話します。

自分の性格と仕事

現在、私は仕事が結構好きです。(もっと正確に言えば仕事を推進するのが好きなのかもしれません)
というのも、私の性格はどうも「即実践、即レスポンス」をしないと落ち着かないので、新規事業の推進という
スピード感が大切な事業はとてもマッチしていると自分でも感じています。
また、新しい事を考えたり作るのも好きなので、良いと思ったアイディアや思い付きはすぐに形に残し、少しでも早くお客様へ提供したいと常に考えています。
今回はそんなせっかちな私の仕事の考え方と進め方をご紹介します。お役に立てれば嬉しいです。

業務について

私は仕事とはRPG(ロールプレイングゲーム)であると考えています。私が子供のころに流行った初代ポケモンやMOTHER2みたいな感じです。
使えるものは全て使い、ルールや権限の範囲での作戦を立てて目標を達成させる、またはゴールに到達する事を最優先に考えています。なのでゴールが分かっていると良くも悪くも猪突猛進をする傾向にあり、これまで色々なサービスや機能をリリースしてきました。一番大きなリリースはWebikeガレージセールです。これはシステムの専門家、デザインの専門家、設計の専門家など社内の色々な方に支えられてリリースができました。

考えた最善な方法を取り、アイディアを形にしているつもりなので(自分の中では)完璧!なはずですが、振り返ると
もし「最初に考えたままのアイディアでリリースをしていたら、今頃大変な事になっていただろう」と思う事がよくあります。

つまり、当初のアイディアから修正と変更が行われ、みなさんが使用しているサービスやWebページになっているという事です。

洗練されていくアイディア

私の猪突猛進にブレーキをかけて綺麗にコーナーリングできるように制御してくれる人たちがいるおかげで、非常に使いづらかったり、致命的なバグがある(例えるなら大クラッシュ)という事はありません。
リバークレインには相談すると必ずフィードバックをくれる部署と上長がいます。

ガレージセールの開発を進めていた2020年、100ページ近い新規のWebページと多くの機能の基本的なアイディアを出し、画面のイメージ図の作成を行い、
完成したらチェックをしてもらっていたのですが、その当時の上長によく言われたのは

「何故その機能が必要なの?」「それが本当に最適なの?」「それで(ユーザーが)理解できると思う?」「こんなことをされたらどうするの?」
という点です。

ガレージセールの基本的な設計をしていた当時は色々なショッピングサイトを回覧し、要らないものは全て取り除いてシンプルなサイトにする、今までの常識に囚われない斬新なサイトにする!と意気込んておりました。どんな通販サイトを閲覧しても商品ページには必ず別のカテゴリ階層に移動するリンク先(通称パンくず)という機能があります。
これは 「乗り物 > バイク > BMW > スーパースポーツ > S1000RR > ハードパーツ > マフラー > スリップオン」のように、今見ているWebページがどの分類階層に属しているのか把握したり、
この状況から一気に「バイク」のカテゴリや、「ハードパーツ(S1000RRの)」のカテゴリに移動する際に非常に便利です。
しかし、自分があまり使用していないことや、フリーワードで検索される場合が大半だろうと勝手に判断し、大胆で斬新な事をやってみようと考え、パンくずを削除した設計を行った事がありました。

1.パンくずを削除した例

この「サイドカバー」の商品ページから「フルエキゾーストマフラー」を探したくなった場合、どこをクリックしても「フルエキゾーストマフラー」にたどり着けなくなり商品が探せない、非常に不便なサイトになります。※もちろん当時の上長からすぐに指摘が入りパンくずは実装されました。

また、商品説明文をしっかり読んでから購入してほしかったので

2.商品ページの最後にカゴボタンを設置する例

商品ページをクリックした方が一番みたいのは画像、価格、仕様などの説明文ですよね。この例では一番知りたい事を後回しにしたひどい画面レイアウトとなります。
見たいものがすぐ見られないのはストレスになりますね。※これももちろん指摘が入り、必要としている情報が真っ先に得られるレイアウトへ変更されました。

今考えると「斬新」ではなく「無謀」で「無知」な、とんでもない設計を行っていました。

アイディアや思い付き程度でサービスを考えていたので最適だと思っていた機能や画面表示でも、いざ問いただされると回答できないことがあり、(ノリで作っていたんでしょうね)
ユーザーが想定外の操作をした場合や、サーバーの不具合などで正しく処理できなかった場合、悪意を持ってアクセスされる場合のことを全く考えていませんでした。
画面をどのように操作したら成功なのか、目標達成なのかという点に意識を向けすぎると、この想定外の操作は考慮を忘れがちになります。

「今決めなくても提供開始前に考えればいいんじゃない?」と思っていましたが、予め考えておかないと機能を実装する段階で考慮漏れが発生したり、
対策を考える時間が大幅に減り思わぬ弱点を生む可能性があります。

どんどん案件を進めたい中で、ブレーキが掛かりもどかしさを感じることも正直に言うならありましたが、
様々な意見を聞かせてもらい、今一度冷静になって考えることは実際に開発を行なうエンジニアやデザイナー、会社、エンドユーザーの全てに大切な事だと今になって身に染みて感じます。
恥ずかしながらコレに気が付くのに時間がかかりました。
早く開発に着手しリリースすることも重要ですが実際に利用していただけるお客様が存在してこそのサービスです。
サービスを利用する企業や個人のお客様が問い合わせ等を行わなくても直感的に操作でき、目的が達成できる使いやすく、一目でどれがどんな機能なのか想像ができて必要な情報を迷わず把握できる見やすいWebサイトを構築することを意識して今は設計を行っています。少々古いですがiPodの直感的な操作感覚やプレイステーション3などのクロスメディアバーのような他の機能へ簡単に遷移できる、使いやすくて見やすい優れたインターフェイスを構築できるようになることが私の理想です。

未だに当時の上長のような鋭く的確なフィードバックや思慮を巡らすことはできませんが、2020年当時よりはできるようになってきたと思います。
もし私が新しい機能やWebサイトを設計し、案件をどんどん進めるエンジンだとしたら、フィードバックをくれる部署や上長やは高性能なブレーキシステムと例えられるかと思います。
(サーキットを早く走るにはエンジンだけではなく、ブレーキが必要ですよね。そういうことです)
早くリリースしたいという気持ちをまずは一旦抑えて、一度振り返ることが重要です。
もし私が先に上げた例のような「無謀な」ネット通販サイトを作成して提供を開始していたら偽サイトのように見えてしまい、Webikeのサイト全体に悪影響を及ぼしていたかもしれません。
私が担当しているWebikeガレージセールは、まだまだ使いやすくて見やすいインターフェースやデザインであるとは言えません。これから私が今現在持っている知識と経験を活かしてアップデートを行っていきますので、ご期待ください!

ちなみに、商品検索結果ページはWebikeのショッピングサイトより優れたインターフェイスになっていると自負しています。

サムネイル以外の商品画像も一覧で表示され、マウスカーソルを合わせるとサムネイル画像の表示も切り替わります。Webikeガレージセールは画像に拘ったフリマサイトなので画像の表示に力を入れています。
(見やすいですよね?!)

Webikeで日々提供しているサービスやWebページは、このような形で意見をくれる方たちのお陰で成り立っています。