2024年 全日本ハードエンデューロ選手権 第3戦 クロスパーク勝沼参戦記

全日本ハードエンデューロ選手権 第3戦勝沼ラウンドに参戦してきました。前回の第2戦 採石場で行われたケゴンベルグでは、初の全日本のレースで、魂の一周を決めることができ27位で完走、ポイント獲得することができました。

ケゴンベルグは出来過ぎたレースでしたが、今回は採石場とは打って変わって、山のハードエンデューロレースとなります。シンプルなセクションが多い採石場のレースと比べると、山のレースは難易度が跳ね上がります。今回は山のコースを走破できるのか腕試しです。

コースマップ

超えるのが難しい難所は16セクション用意されています。

レーススタート

レース開始後、現れたのが墓穴(はかあな)と呼ばれるエクストリームセクション。このセクションをキャンセルした場合+10分のペナルティが加算されます。高さは130cmほどの特設ステアケース。果敢に挑戦するも、バイクを投げたり、失敗したりと全日本勢でも苦戦している状況のなか、勢いをしっかりつけてなんとか一発でクリア!ここから、魂の一周をかけた戦いが始まります。

神経を使うキャンバーが多い

今回のレースで特に目立ったのがキャンバーセクション。序盤から中盤を超える辺りまで容赦のないキャンバーが続きます。タイヤが落ちないように、バイクを丁寧に走らせながら、崩れやすい場面ではバイクを押しながら慎重にすすみます。ときにはゼッケン20番以内のトップ選手でも、バイクを落としてしまう様な難しいキャンバーでした。なかには谷底までバイクを落とした選手も居たようでした。

 

ゆーぢ坂

序盤のキャンバーやヒルクライムを超え中盤に現れたのが、ゆーぢ坂。今回のレース最大の難所で、このレースのすべてのリザルトを決めたと行っても過言ではないセクション。トップ選手以外は、直登することができず、バイクを押しながら上げたり、時には選手同士で助け合いながら登っていく様な難所。ここで直登を目指すも、結局登ることは出来ず、周辺にいた大久保選手、鈴木選手らと助け合う、通称ヘルプイーチアザーをしながらなんとか超えることができました。ここでは全日本トップ選手のレベルの高さを間近で見れて感動しました。いつか彼らのように登れる様になりたいですね。

 

体力の限界で肋骨を痛める

ゆーぢ坂を越えた時点で、体力の限界に達していた自分ですが、斜面にあるマルタで転倒。その際に脇腹を強打し、負傷。肋骨骨折をしてしまいました。少し休みつつ、アドレナリンが出て痛みが我慢できる状況のうちに少しでも進めようと、痛みに耐えながらなんとかゴールを目指します。

↑この丸太に弾かれ転倒、肋骨を負傷した。

レース後半

肋骨を痛めながらも難所セクションであるファンド(キャンバー)、エクストリームヒル、直滑降(ダウンヒル)、ダム上部、鬼坂、荒川ダムなどを淡々と越えていきます。このころには完全に体力が尽き、ゾンビモードでなんとか一歩一歩進む感じでした。

そして、マイペースながら後半の難所も越え、たどり着いたのが最後の一個手前のセクションであるドライヒル。斜度のあるロングヒルクライムで、特に後半の斜度がきつく、ゆーぢ坂の次に難しいヒルクライムでした。一発目、トライするも6合目付近で失速。すぐさま諦めて再度トライすることに。2回目のアタックでなんとか登頂。最後はクラッチを握る力がなくバイクを倒しながらもなんとかクリアできました。

続くラストヒルはさほど難しくなく、一発でのぼりなんとか全てのセクションを超えることができました。

レース結果

完走タイムは3:43:00。今回は4時間のレースだったので、ギリギリ完走というタイミングでした。順位は24位で全日本選手権でまさかの7ポイント獲得。

ちなみに、エントリー台数は40台で完走者26台という、全日本の上級者らでも完走が難しかったレース結果となりました。満身創痍で体力は限界ギリギリでしたがなんとか全日本の山のレースで一周することができてとても嬉しいです。

自分がオフロードを初めてから、大きな目標だったのが、クロスミッションXXX or G-NETなどの日本最高峰の難しいコースを完走することでした。前回の第2戦ケゴンベルグは採石場のレースで目標は達成できていましたが、今回は本格的な山のハードエンデューロということで、改めて目標を達成できて嬉しかったです。今年から趣味で始めたハードエンデューロのレースですが、これからも楽しみながらチャレンジしていこうと思います。